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お宝不動産TOP >> お宝税理士「税務塾」 >> 第三回「資本的支出と修繕費」
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■第三回

「資本的支出と修繕費」

 

〜改良費は修繕費?〜


「改良」という言葉だけでは判断できないけれど、
なんとか修繕費とできないものか・・・
妙案はあるのかしら・・・

修繕費とは
修繕費の考え方(1):教科書どおりにやってみよう!
修繕費の考え方(2):現状の判断を見てみよう!

法人の有利性はゆるがない?!

修繕費とは?

修繕費(※1)とは、現状の機能と同等までの回復費用のことをいいます。
よって、回復作業を超えた部分の支出を「資本的支出」(※2)と考えます。

(※1)一括経費となる部分である。
(※2)価値の増加に伴う耐用年数の延長部分であり、一括経費としないで 減価償却により経費となる支出のことです。

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投資理由はどなたも明確です。

修繕費の考え方(1):教科書どおりにやってみよう!

修繕費になるか否かは、次のステップを踏んで決定してゆきます。

<STEP1> 実質基準(1) 〜「資本的支出の例示」に該当するか〜
下記の例示に該当すれば、資本的支出とします。

避難階段の取付等物理的に付加した部分
 → 物理的な付加価値の増加があったものと考えます。


用途変更のための模様替え等に直接要した金額
 → 新しい業務に携わるための価値の増加ととらえます。


機械の部分品を特別に高品質なものへ取替えた場合
(通常取替えの金額を超える部分)
 → 機能的な価値の増加と考えます。


(注意点:1)増築は必ず建物等の新規取得そのものとして取り扱い、資本的支出とは考えません。(※4)
(注意点:2)次の(1)(2)のケースは、内容的に修繕費であっても修繕費となる。
(1)20万円未満の支出(※3)
(2)概ね3年ごとの周期で行なわれる定期改良に係る支出

(※3)「実質基準」と「少額不追求」を示しているものととらえて下さい。
(※4)新規取得と考える場合は、本体建物とは別個に支出年から法定耐用年数で計算してゆくわけです。
一方、資本的支出に該当する支出は、残存耐用年数により、償却計算することになります。

例えば、耐用年数20年のものについて、10年経過したところで資本的支出となる改良等を施して、使用可能期間が5年延びたとします。
支出後の残存年数は15年(20年−10年+5年)となるのです。
ただし、5年という延長部分を実際はどう計るのかについては、具体的に設定するのは難しいですね。私も厳密にトライした経験がほとんどありません。
<STEP2> 実質基準(2) 〜「修繕費の例示」に該当するか〜
下記の例示に該当すれば、金額に関係なく修繕費となります。

土地の地盤沈下に伴う原状回復のための土盛り

使用している土地の水はけを良くするための砂利等の補充費用
 → 原状回復なので付加価値を伴わないと判断されます。


土地の地盤沈下に伴う建物・機械等の解体移設費用
 → 地盤沈下がなければ移設等が生じなかったことを考慮して、臨時的な経費ととらえている。


解体移設を予定しないで取得した資産について行なった解体移設のための支出
(ただし、解体廃材の70%以上を再利用する条件が付される)
 → 新たな材料費が多額(大量)に生じないことをかんがみて


集中生産以外の目的で行なわれる機械の解体移設のための支出
 → 単なる引越し作業の一環と考えている。


あくまでも「例示」なので、実態からみて修繕費と言えるものは修繕費として構いません。
たとえば、雨漏りを直す作業(あまり現在は無いかもしれませんが。)や、壁の破損による張替え等は修繕費としても大丈夫です。
もっともこれらは、税務的にというよりも、普通に考えてみても修繕ですよね。
<STEP3> 形式基準 〜資本的支出との区分が明確でない場合〜
<STE1、2>に該当しない場合は「形式基準」の判定となります。
結局は「実質基準」の判定で修繕費と資本的支出のいずれに該当するか判断がつかないものに限って<STEP3>の判定へと移るわけです。

(1)60万円基準(支出額が60万円以下か)
※YES   → 全額修繕費
※NO   → (2)へ
(2)10%基準(支出額が取得価額の10%以下か)
※YES   → 全額修繕費
※NO   → (3)へ
(3)30%基準(支出額の30%が取得価額の10%以下か)
※YES   → 支出額の30%が修繕費
※NO   → 取得価額の10%が修繕費

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大事な判断項目とは?

修繕費の考え方(2):現状の判断を見てみよう!

実務的判断においては、合理的判断(※5)に基づいて修繕費になるか否かを決定してゆきます。

事例1:証拠を残そう
壁の修理だが、金額が大きいので修繕費になるか否か不安であったため、修繕前のひどい状況証拠をのこすため、ビデオ・写真を撮って調査に備えた。
すばらしい!完璧ですね。ここまでケアすれば万全です。

事例2:調査を逆手に取る
新テナントに賃貸するために行なった旧テナントが勝手に施したアスファルト(構築物)の撤去費用(撤去しないと新たな賃貸契約が不可能である。)

私の判断は、自ら施したアスファルトではないため、「原状回復」と考えます(要するに一括経費ととらえます)。
しかし、実際は調査で指摘を受けました。
それはなぜ?か。
調査官も営業職であり、増差(※6)のノルマがあるらしく他に調整項目がなかったので、な、なんと「お願いベース」で否認してきました。
もちろん「つっぱねても大丈夫ですよ。」とアドバイス。

その方はどうしたかというと、否認調整を受けました。
みなさまは、つっぱねられるのにどうして?とお考えかもしれませんが、税金の増加はその修正年だけであり、修正年の翌年は還付となる(※7)ため、実態はそんなに 影響がなかったのです。(不毛な調査否認をするものだな、と思いました。)

そののち、当事者の方は税務署側から「優良納税者」(※8)として位置づけられたようで、きっと10年以上にわたり今後は調査もないでしょう。

(※5)税務署が納得するか否か、にこだわって考えてみて下さい。
「合法」ではなく、あくまでも「適法」の範囲です。

(※6)否認指摘をおこなうことによって生じた税金の増額修正額を「増差」といいます。
これには、設定目標の達成ノルマがあるらしく、調査官も結局はサラリーマンということなのですね。

(※7)このケース場合、修正年の法人税が増加修正されるが、その分
<1>事業税の認容(税務上の経費の追加)と
<2> 減価償却費の認容(税務上の経費の追加)となり、
最終的には調整後の税金は還付となります。

もっとも、アスファルトの撤去費用については、最終的に全額が税務上経費となるため、もともとタイミングだけの問題とも言えますね。

(※8)税務署(又は国税局)が納税者を『ランク付け』しているようです。
ランク付けの内容の全部は定かではありませんが、お墨付きがもらえると本当にかなりの期間以上にわたって、税務調査は来ない仕組みになっているのです。


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